桃娘(タオニャン)とは?中国に実在した?悲しい逸話を紹介【都市伝説】

古くから中国で語り継がれている都市伝説の一つに、桃娘というものがあります。桃娘はタオニャンまたはトゥニャンと呼ばれ、悲しく残酷な都市伝説なのです。また、岡山県には実存する桃娘がいるとの噂もあるため、桃娘に関する噂についてもご紹介します。

桃娘(タオニャン)とは?中国に実在した?悲しい逸話を紹介【都市伝説】のイメージ

目次

  1. 1桃娘(タオニャン)とは
  2. 2嘘か真か?桃娘(タオニャン)は実在した?
  3. 3検証!桃娘(タオニャン)は実在できる?
  4. 4桃娘(タオニャン)の悲しい逸話【都市伝説】
  5. 5他にもある悲しい逸話【都市伝説】
  6. 6桃娘を扱った作品・商品
  7. 7桃娘(タオニャン)が実在したのかは謎のまま

桃娘(タオニャン)とは

桃娘と書けば日本語で「ももむすめ」と読みますが、中国語では「タオニャン」または「トゥニャン」と読みます。日本人の女の子の名前に「桃子」などもあることから、日本語で読む桃娘には可愛いイメージがあります。ところが、中国での桃娘とは欲にまみれた人間のために犠牲となった少女のことを表しているようです。

中国の都市伝説として知られる

秦の始皇帝といえば、世界史で必ず習う中国の王です。紀元前780年から紀元前208年に存在した王朝ですので、いまから2500年以上も前の中国のことです。そのころの日本は弥生時代後期であり、それほど前から現在に至るまで、桃娘は都市伝説として語り継がれてきました。

でっち上げの都市伝説であれば、数年も経てば廃れてしまうことでしょう。「そんな話、あったねえ」と嘲笑されてしまうような話であり、その程度だからこそ人が多い都市部を中心に拡散するため都市伝説といわれるのです。ところが桃娘は秦の時代から現在まで、とてつもなく長い時間を経ても噂が消えない都市伝説なのです。

桃だけを食べて育った少女の話

桃娘とは、乳離れしたころから水と桃だけで育てられた少女のことを指します。そのため、桃娘の体臭や体液、そして排泄物などからは甘い桃の良い香りがしたといわれています。また、桃娘の肉も同様に香りの良いものであったとされており、これらの桃娘の体液などは、権力者たちの不老長寿の薬として使われていたそうです。

つまり桃娘は、権力を持つ人間たちの欲が作り出した道具としての少女なのです。桃娘は汗や愛液、尿などの体液を採取するためだけに飼育され、家畜同然に扱われていました。

桃娘の都市伝説が広まった理由

中国の歴史は古く、奴隷制度や人身売買はどの時代にも見られることでした。また中国は纏足(てんそく)などの奇習が多く見られる国でもあることから、桃娘を作り出す環境としてはあながち嘘であると言い切れるものでもありません。カニバリズムの面から見ても、中国は精神異常行為や宗教的行為などではなく食人習慣があった国ともいわれています。

こういった背景がある国の中国だからこそ、桃娘が実在するのではないかという都市伝説が流布されてしまったのかもしれません。さらに言及すれば、1977年にようやく終結宣言がなされた文化大革命でも食人行為があったとされるため、現代でも桃娘を育てているのではという都市伝説が存在してしまうのでしょう。

嘘か真か?桃娘(タオニャン)は実在した?

都市伝説とされる桃娘ですが、はたして都市伝説と言い切れるものなのでしょうか。一般に、都市伝説とは神話や伝承などの口述がもととなり、事実が歪曲されて伝わっていくもので、発生起源を近現代とします。ところが桃娘の都市伝説は、秦の時代から現代までに伝わるものであるため、神話に近いものと考えられます。

神話ならば、実在することを証明することは難しいでしょう。桃娘が神話という扱いに近く、何かしらの教訓などが含められているならば、今でも語り継がれていることにも納得がいきます。そんな桃娘の噂は真実なのでしょうか。

そもそも桃の原産地は中国

桃は中国が原産地です。中国では仙人に力を与えるものとされ、邪気を祓い不老長寿を与えるものとして扱われています。紀元前4世紀にはヨーロッパに伝わっているので、いまから2500年以上前から食用に栽培されていたことになるでしょう。日本にも早くから伝わっていたようで、縄文時代の遺跡から桃の種が出土しています。

また、現代の中国でも、お祝いに桃の形をかたどった饅頭を食べる習慣がある地域があります。神話の中で例えるならば、西遊記の孫悟空も不老不死の桃を食べているシーンが有名です。その他、漢の武帝時代の政治家・東方朔が、仙人の桃を食べて不老不死になったというものもあります。

このように中国では桃は縁起の良いだけでなく太古の昔から見慣れた果実でもあり、桃娘伝説を作り出すには十分な環境が整っていたと考えられます。

桃は一年を通して手に入りにくい

ところが、桃は夏に実る果実であるため痛みやすく、賞味期間がとても短いフルーツの一つです。缶詰の技術や冷凍保存などの技術がある現代ならまだしも、秦の時代で一年を通して桃を入手できたとは到底考えられません。桃娘への食事は水と桃だけということなので、食欲を満たすだけの量が必要になります。

そのため、現実的に考えれば、年間を通じて入手できたとは到底考えられないのです。

文献に記述がなく信憑性に欠ける

桃娘に関することが書かれた文献が、ほぼ見つかっていません。文字で残された文献が無くても、口承という方法で後世に語り継がれた文化は、例えば前8世紀の古代ギリシアの詩人ホメロスが残した叙事詩である『イリアス』や『オデュッセイア』などがあります。これらは神話であり、事実とはかけ離れた物語として扱われています。

桃娘も神話の類、または昔話の一つとして捕らえる程度のものでしかないというのが、現実的な解釈です。焚書坑儒で有名な始皇帝の秦の時代から存在したのではないかとされる桃娘は、少しでも文字での記録が残っていれば信憑性もありますが、全く無いとなると当時から都市部で語られた冗談が都市伝説化した可能性が一番高いと言われています。

桃娘の創作説の有力

中国では現在でも児童誘拐が多く、年間20万人もの児童が行方不明になっているといわれています。背景には政府の一人っ子政策や農村部の働き手不足などが考えられます。こうした現実的な話に、性奴隷としての桃娘を加えることは酒場のネタとしては十分ありえることとして考えられることです。

現代社会であっても貧困地域であれば農作業の働き手にもならない少女が、性玩具として都市部に売られていくことは十分考えられます。その社会の闇に、権力者の趣味として桃娘伝説がまことしやかに加えられたとしても不思議はありません。桃娘の存在は、近現代の創作であろうという意見が有力です。

検証!桃娘(タオニャン)は実在できる?

神話であるにしても、桃娘伝説を現実のものにすることは可能なのでしょうか。雲に乗って空を飛ぶという伝説は物理的に考えても不可能であることは明白です。それと比較すれば、もし桃だけで食欲を満たし、成長に必要な栄養素を摂取することが可能であるならば、桃娘を作ることは可能になります。桃娘存在の可能性を調べてみました。

桃だけでは栄養失調になる

桃娘が人間の三大栄養素である炭水化物と蛋白質と脂肪をバランスよく摂取できないことは明らかです。桃の果肉の9割が水分です。その他、糖分とカリウムなどを含んでいます。活動量の少ない6歳程度の子供であっても一日に1400kカロリーが必要です。桃100gに含まれるエネルギーは40kカロリーですから、一日に35個の桃を食べる必要があります。

育ち盛りの子供にとっては、桃娘の食事である水や糖分だけということは栄養摂取の偏りがひどく、特に蛋白質と脂肪がほぼ摂取できないことから栄養失調になる可能性が高いと考えられます。

フルーツだけの生活をする人もいる

2015年9日1日に放映したTBS系バラエティー番組の『マツコの知らない世界』において、6年間フルーツだけを食べて生活する男性が登場しました。塩分だけは摂取できないので、スイカやメロンの皮を糠漬けにして食べていると語りました。フルーツの中には100gあたり300kカロリーもあるものもあります。

この事実から、エネルギー源を果物だけに限るという食生活は、体質によっては可能だということが証明されています。育ち盛りの子供にどこまで実証できるかはさておき、桃娘を作り出すということは全く不可能だということはないことの証明にもなりました。

桃+栄養補助食品なら実在は可能?

現代社会に桃娘を作り出す方法で最も簡単と思われる方法は、桃と栄養補助食品の併用です。子供が成長する為に必要な三大栄養素を栄養補助食品から得ることが可能であれば、栄養失調ギリギリのところで生存することは可能ではないかとされています。

現代科学であれば桃娘を存在させることは可能ではありますが、桃娘をある程度の年齢まで生存させ続けることは、どうやら難しそうです。生きるだけのエネルギー源は確保できても、運動することや日常生活をするためのエネルギーが確保できないという点が問題であり、この問題に対処することは難しいでしょう。

桃娘(タオニャン)の悲しい逸話【都市伝説】

桃の香りがする少女を桃娘ということだけであれば、可愛い少女を想像してしまうかもしれません。ところが桃娘は、悲しい逸話であるとされています。秦の時代から現在まで語り継がれている都市伝説であり、実在するかもしれないという説も、近現代の創作だという説もあります。桃娘の都市伝説として一般に語られていることをまとめてみました。

お金持ちの間で人身売買されていた

中国の貧困農村部では、男の子が生まれるとたいそう喜びます。それは、働き手が確保できるためです。しかし、女の子が生まれると小さい年齢から都市部に出稼ぎにださせたりしました。可愛い女の子であれば、売り払うことも多々あったようです。これらのことは、現代の中国でも少なからず行われています。

桃娘の伝説によれば、生まれた女の子が整った顔立ちであった場合、乳離れするころから桃娘として育てたと言われています。そして身体から桃の良い香りがしてきたころ、桃娘はお金持ちに高く売り払われたそうです。桃娘から良い香りがすればするほど、高値で売れました。

桃娘の体液は妙薬とされていた

桃娘の唾液や汗や尿にいたる体液は、桃の良い香りがしたといわれます。そしてこれらが、不老長寿に良いとされ、お金持ちが妙薬として飲用していたともいわれます。もともと、中国では桃は厄除けの果物であったり、仙人の食べ物であったりとされてきました。その桃の匂いがする体液なので、ご利益があるされていたようです。

性奴隷として扱われていた

人類の人身売買の歴史は古く、中国でも古来から働き手の奴隷や性玩具としての奴隷が様々な文献に見られます。少女が発する桃の匂いがする体液に、一番興奮したのは権力を持つ男性です。

長い中国の歴史の中、女性統率者が登場することもままありますが、やはり権力者といえば男性が多く、そのため桃娘を買った権力者は性玩具としても桃娘を利用してたともいわれます。少女が性行為中に流す汗や愛液などが妙薬とされ、それを飲むことで不老長寿が叶うとされていたからです。

糖尿病で短命だった

しかし、桃と水しか与えられずに育った少女は、栄養失調のために痩せ細っていました。また、桃の甘い香りがする体液ということは、相当進んだ糖尿病であった可能性が高いとされています。そのため、桃娘たちは長生きしても10代前半までだったのではないでしょうか。

さらに、桃娘たちの栄養摂取状況では激しい運動をするエネルギーは無かったことでしょう。重度の糖尿病を患っていた点も踏まえると、セックスの最中にショック死することもままあったといわれています。いずれにしても桃娘は短命であったということです。

不老長寿の薬として食されたことも

体液が妙薬とされていた桃娘ですから、桃娘の肉も不老長寿には欠かせないものとされていました。中国のカニバリズムは宗教儀式や精神異常行為ではなく、食文化として根付いていました。俗に「中国人は足のついているものであれば、テーブル以外、何でも食らう」とされるのは、人肉も含んでいるとされます。

近代まで続いた人肉食文化は、作家の魯迅が執筆した『狂人日記』や『薬』でようやく非難されるようになりましたが、食人文化の長さは特に長いと言えるでしょう。現代では違法になっていますが、こうした背景があるからこそ、桃娘の肉を不老長寿の妙薬として食したという伝説はリアリティーを持つとされているのです。

他にもある悲しい逸話【都市伝説】

古き昭和の日本では、夜祭に見世物小屋がよく見られました。見世物に使われた人間や動物が、実はとても悲しい過去を背負っているなどという都市伝説を耳にしたことがあるでしょう。このように、近現代に発生した都市伝説には、いかにも悲しい逸話を含むものが多々見られます。桃娘以外の悲しい逸話を含む都市伝説をいくつかご紹介しましょう。

都市伝説①だるま女

1980年ごろ発生したとされる都市伝説に、だるま女というものがありました。説によると、アジア地域を卒業旅行で訪れていた女子大生グループのうちの1人が試着室に入った後、行方不明になったことから始まります。

そしてその数年後、女子大生グループの1人が別の国を旅行していたときに、手足を切断され「だるま」のような姿で見世物にされている友人を発見したという都市伝説です。

この都市伝説が生まれた背景には、女性の大学進学率が上昇し、女子大生の気軽な海外パック旅行が普及し始めたということがありました。女子大生に対しての戒めという意図があったのではないかとされています。

都市伝説②花魁

少女が売られていくという桃娘に通じるものがある都市伝説としては、日本の花魁があてはまります。この花魁を55人も殺害したとされるのが、花魁淵の都市伝説です。武田一族の隠し金山といわれた黒川金山の秘密を守る為に、鉱山労働者の相手をする55人の花魁を含めた関係者を皆殺しにして、淵に沈めたとされるものです。

花魁淵は走り屋には有名なワインディングロードで急カーブの連続のため事故も多く、事故が多い理由は花魁淵の怨念だといわれていました。慰霊碑も実際に存在することから、この都市伝説がまことしやかに語り継がれています。

都市伝説③かごめかごめ・はないちもんめ

これも昭和の時代から語り継がれている有名な都市伝説で、人身売買が日本にも存在したのではないかと思わせる都市伝説です。

「かごめかごめ」の「かごめ」とは、花魁などの売春婦のことです。かごの中の鳥は逃げられないと歌っています。そして「後ろの正面、誰」というのは「次の相手は?」という意味であり、休む暇も無くセックスの相手をされ続けたという哀愁を歌っているのではないかとされています。

「はないちもんめ」の「はな」は、少女を意味しています。そして「いちもんめ」は江戸時代の通貨単位である「一匁」をさしており、現代価格で1250円程度の安い価格で少女が売買されたとされる都市伝説です。

桃娘を扱った作品・商品

桃という名前を女の子の名前に使うことは珍しいことではありません。桃の花は春に咲くことから、3月生まれの女の子につけられています。近年では、桃の形から女性のヒップを想像して桃尻などというセクシーさを表す言葉も存在します。そんな意味を持つ桃娘という名前が、都市伝説の桃娘以外にも使用されているようですのでご紹介致します。

①宝塚歌劇団のミュージカル作品として

1951年から宝塚歌劇団で上演された「虜美人」において、桃娘とよばれる少女が登場しています。舞台の時代背景は中国の秦の時代であり、桃娘伝説に共通することもみられます。ただし、この虜美人に登場する桃娘は桃を食べるというシーンがありません。また、桃娘が暮らす家は富豪の家であり、性奴隷とは全くかけ離れています。

桃娘が近現代に創作されたものだとする説は、この虜美人をヒントにしたのではないかとされています。

②創作漫画の題材として

桃太郎をはじめとして、桃自体はマンガや物語などに古くから使われてきました。ゲームにも「新説桃娘伝」があり、可愛い桃娘が登場します。他にも都市伝説の桃娘とは少し違う可愛いキャラクターとして、桃娘が使われているものが見られます。

日本でも古来からお祝いなどに使われてきた桃なので、マンガへの利用などにおいては良いもの、あるいは可愛いものとして扱われることが多いようです。

③岡山駅のキャンペーンガール

日本で一番の桃の生産地は山梨県です。かつては全国1位になったこともある、現在4位の岡山県は起死回生をはかる一環として、ブランド桃をリリースしています。「清水白桃」というブランドで、桃の女王ともいわれています。

この特産物を全国PRするために、桃娘というキャンペーンガールを結成しました。初代は1952年結成で、1996年まで歴代のキャンペーンガールが活躍していました。一時期中断したものの、2011年に復活し、岡山駅の夏の風物詩として毎年限られた時期に登場し、活躍しています。

④苺の品種「桃娘」

1994年に発表された愛知産の「ももいちご」は、大粒で桃の形に似ていることから「ももいちご」命名されました。このように果実が桃のようなぷっくりとした形になり、お尻のように割れている大型のものを桃と形容するイチゴがみられます。四季なりイチゴの桃娘(ももむすめ)は、花が可愛くて観賞用としても人気のようです。

桃娘(タオニャン)が実在したのかは謎のまま

桃娘は都市伝説であるのか、それとも事実なのか、はっきりとした証拠はつかめませんでした。桃だけで食生活が成り立たないだろうという推測は間違っており、ベジタリアンの存在を考えれば可能ではあるとわかりました。しかし、糖尿病などのために短命であることは間違いことも判明しています。

謎が多い桃娘伝説ですが、中国の触れてはいけない部分に相当する悲しい事実である可能性もあり、真実が明らかになる日は来ないのかもしれません。

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