幼児退行の意味や症状とは?大人が赤ちゃん返りする原因と治し方

大人が赤ちゃん返りしてしまうことがあるのを知っていますか。大人の幼児退行の原因としてよく挙げられるのはストレスですが、かかると治すのはなかなか大変です。意味や症状、かかりやすい人の特徴からセルフチェック診断まで、幼児退行のすべてを解き明かします。

幼児退行の意味や症状とは?大人が赤ちゃん返りする原因と治し方のイメージ

目次

  1. 1幼児退行とは
  2. 2大人が赤ちゃん返りをする原因
  3. 3大人の幼児退行の症状
  4. 4幼児退行にかかる大人の特徴とは
  5. 5幼児退行を治す方法
  6. 6自分は幼児退行に当てはまる?セルフチェック診断
  7. 7幼児退行にならないためにはストレスを溜めないことが大切

幼児退行とは

幼児退行という言葉を聞いたことがありますか。幼児退行とは赤ちゃん返りのことなのですが、赤ちゃん返りが大人に起こることを意味します。幼児退行、つまり大人の赤ちゃん返りとは一体どういうことなのでしょうか。その原因や症状、かかりやすい人の特徴まで、幼児退行について詳しく解説します。

「幼児退行」の意味

普通の大人であれば、自分のことはたいてい自分でできるでしょう。しかし幼児退行してしまった大人は、自分では何もできない、まるで幼児や赤ちゃんのような振る舞いをします。

小さな子供が下に妹や弟が生まれた時に、親の気を引こうと赤ちゃん返りするというのはよくある話です。しかし幼児退行とは、幼い子供ではなく大人が赤ちゃん返りしてしまうことを意味するのです。

心の防衛機能がそうさせている

幼児退行は、つらい経験や大きなストレスから自分の心を守ろうとする防衛機能が働いた結果です。ストレスに対しては通常、スポーツや趣味などで解消できることが多いでしょう。しかしストレスが大き過ぎるとその程度では解消ができず、無意識に心を守るために幼児退行という症状が出てしまうのです。

大人が赤ちゃん返りをする原因

大人が赤ちゃん返りしてしまうのには原因があります。自分には関係ないと思っている人が多いかもしれませんが、いつ自分の身に降りかかるかは分かりません。幼児退行にならないために、その原因をきちんと知っておきましょう。

原因①無意識的な意図

幼児退行の中でも軽度の場合、無意識的な意図が原因になっていることがあります。この場合、外では通常の仕事や生活ができていることが多く、家庭内やごく親しい友人、恋人等の前でだけ、急に赤ちゃんのように甘えるようになります。

しかしこれはわざとそうしているわけではなく、守られたいという気持ちや許されたいという気持ちが無意識に働いて、ごく親しい人の前でだけ幼児退行の症状を見せるのです。小さな子どもが、下に弟や妹ができた時に見せる赤ちゃん返りと同じような原因だと言えるかもしれません。

原因②精神的なストレス

仕事でのプレッシャーや外での人間関係など、大人というのは常にストレスにさらされています。そのストレスが簡単に解消できるようなものであるうちはいいのですが、過度なストレスになると、心の防衛機能が働きます。その防衛機能が、幼児退行という症状として現れてしまうことがあるのです。

人は誰でも守られたい気持ちや許されたい気持ちは持っていますが、幼児退行の症状が出るということは、それほど強いストレスを感じているのだということでしょう。

原因③精神的な病気

うつ病や総合失調症、認知症などの精神疾患の症状としても幼児退行が出る場合があります。特に認知症は、高齢者特有の病気というイメージがあるかもしれませんが、若年性認知症といって、若い時にかかる場合もあるので気を付けましょう。

日常生活が送れているのであればまだいいのですが、症状が重くなり、日常生活もままならないようになってしまったら、心療内科や精神科への受診が必要になります。症状が軽いうちにカウンセリングを受けるなどして、対処しておくべきでしょう。認知症の場合は認知症専門外来もありますから、上手に利用しましょう。

原因④脳の損傷または脳の病気

脳梗塞や脳腫瘍といった脳の病気のほか、事故などによる脳への損傷によって幼児退行の症状が出ることもあります。脳の特定の部分に疾患や外傷があるから幼児退行を起こすと決まっているわけではありません。

また、疾患にかかったり外傷を受けてすぐ症状が出るのではなく、しばらく経ってから幼児退行の症状が出ることもあります。おかしいと思ったらすぐに病院を受診し、MRIなどの画像検査を受けて原因を特定しましょう。

大人の幼児退行の症状

幼児の赤ちゃん返りの症状は簡単に想像できますが、大人の幼児退行にどのような症状が出るのかは、なかなか想像できないかもしれません。大人の幼児退行の症状には軽度なものから重度なものまであります。どのような症状が出るのか、レベル別に見ていきましょう。

軽度の症状の場合

家族や恋人のそばを離れずにべったり甘えてきたり、赤ちゃん言葉で話しかけてきたりするのは、幼児退行の軽度の症状です。本来は正確に答えられるような質問に、的外れな回答をしたりもします。お酒を飲んで酔っている時にこうした症状が出ても、翌朝になって通常通りに戻っているのであれば、軽度と考えていいでしょう。

こうした軽度の幼児退行は、その人にとってストレス解消の手段になっていることがよくあります。短期的だったり一時的であれば軽度ですから、そこまで重く考える必要はないのかもしれません。

中度の症状の場合

中度になると赤ちゃん言葉でしゃべるだけでなく、行動にも幼児退行の症状が見られるようになります。具体的には、食事を食べさせてもらいたがったり、着替えを一人でやらずに家族にして欲しがったりするといったものです。

中度になるとこれらの幼児退行の症状が、一時的ではなく継続的に頻繁に現れます。幼児退行の症状が中度になると、日常生活にも支障をきたし始めるでしょう。カウンセリングなどを受けることをを考え始めた方がいいかもしれません。

重度の症状の場合

幼児退行が重度になると、本当の赤ちゃんのような行動をとります。指しゃぶりを日常的に行い、おしゃぶりをくわえたがることもあります。哺乳瓶でミルクを飲みたがったり、オムツを履きたがったりする人もいるでしょう。夜中におねしょをしてしまったり、昼間にお漏らしをしてしまう人もいます。

日常生活を送ることが非常に困難になりますから、これらの症状が長い期間出ていて自分では制御できなくなってしまった場合は、すぐに治療が必要と考えましょう。

幼児退行にかかる大人の特徴とは

強いストレスを受けていても、全ての大人が幼児退行するわけではありません。幼児退行しやすい人としにくい人がいるのです。幼児退行に掛かりやすい大人の特徴を知っておき、自分や自分の親しい人がこれらの特徴に当てはまっていないか、チェックしておきましょう。

特徴①しっかりしている人

普段、外で人に見せている姿がしっかり者のイメージな人は、幼児退行にかかりやすい人です。しっかり者のイメージで見られている人というのは、周囲の期待に応えようとするあまり、完璧主義者になりがちでしょう。常に完璧な自分でいないといけないと考えてしまうので、常に心が緊張状態にあります。

そのためいつの間にか心の防御機能が働いて、甘えたいという欲求が症状として現れやすいのです。自分に対して厳しい人は、幼児退行にかかりやすいので注意しましょう。

特徴②不安を常に抱えている人

常にストレスを感じていて心に不安な気持ちを持っている人も、幼児退行にかかりやすい人と言えるでしょう。気持ちが常に不安なので、幼児の頃に親に甘えた時のように誰かに甘えたいという欲求がいつの間にか症状として現れやすいと言えます。

常に不安を抱えている大人が、自分が甘えられるような恋人や配偶者といった親しい相手を得た時、幼児退行の症状が出ることがあるでしょう。

特徴③精神的に病みやすい人

精神的に病みやすい人というのは、精神的に弱い人のことです。いつも物事を悪い方向に考えがちで、自分を他人と比較して劣等感を持ちやすく、常に心の防御機能が作動しやすい状態にあります。

幼児退行というのは心の防御機能ですから、精神的に病みやすい人の心というのは、常に防御機能が作動するかしないかのギリギリのところにあると言っていいかもしれません。甘えられるような相手を見つけたら、すぐにでも防御機能が作動し、幼児退行の症状が現れてしまうでしょう。

幼児退行を治す方法

幼児退行にかかってしまったら、自分で対処するのはなかなか難しい場合が多いかもしれません。周囲の人が気付き、治す方法を見つけてあげる方が現実的でしょう。自分の家族や恋人などの親しい人に幼児退行の症状が見られたら、どのように対処したらいいのかを知っておきましょう。

病院で相談してみる

幼児退行には様々な原因があります。精神疾患の場合もありますし、脳の疾患や損傷が原因になっていることもあるのです。そのため不安を感じたら、まずは病院を受診する方が安心でしょう。精神疾患の可能性があるのなら心療内科で専門家のカウンセリングを受けるのが有効かもしれませんし、投薬治療という方法もあります。

脳の疾患や損傷の疑いがあるのであれば、MRIなどの画像診断が必要になってくるかもしれません。何が原因か分からない場合は、かかりつけの病院でまずは相談してみましょう。そこから適切な科へ回してもらえるはずです。

ストレスを溜めない環境を作る

幼児退行の原因が、過度にかかっているストレスであるなら、そのストレスを取り除いたり減らしたりできる環境を整えてみましょう。

仕事がストレスの原因なら、思い切って仕事を変えることも必要かもしれませんし、疲れ過ぎているのなら長期休暇を取ってみるのもいいかもしれません。人間関係に疲れているのなら、スマホの電源をオフにして家族と一緒に旅行に出掛けるのもいいでしょう。

人間は生きている限り、ストレスから完全に開放されるのは困難です。しかし少しずつでも発散できるような趣味を見つけられると、日常的に少しずつストレスを解放できます。ストレスを溜め込まない毎日が送れるようになれば、幼児退行の症状は軽減されてくるでしょう。

自分を甘やかし心を満たしてあげる

幼児退行の症状が出てしまう人の多くは、自分に厳しすぎるところがあります。節制してばかりではストレスはどんどん溜まってしまいますから、時には自分を甘やかす機会を意識的に作りましょう。お酒が好きであれば友人と飲みに行く機会を定期的に作ったり、甘い物が好きなら大好きなスイーツをたくさん食べる日を設定してもいいでしょう。

どうしても誰かに甘えたいのであれば、家族や恋人にたまには甘える日があってもいいのです。甘えることは幼児退行の症状の一つですが、一時的に少し甘えるくらいであれば他のストレス解消法と同じです。それでストレスが解消できて心が満たせれば、重度の幼児退行の症状が出ることはないでしょう。

自分は幼児退行に当てはまる?セルフチェック診断

幼児退行の症状は無意識に出てきます。初期の軽度な症状であれば、割と発症している人が多いのも事実です。軽度であればさほど問題はありませんし、重症化しないうちに対処できるでしょう。自分の行動が幼児退行に当てはまっていないか、セルフチェックしておきましょう。

普段からストレスを感じていないかどうか

仕事や人間関係で、普段からストレスを感じていませんか。日常的にストレスを感じている人は、ストレスが溜まりやすい傾向にあります。うまく発散できる手段を持っていれば問題ありませんが、普段からやっているスポーツや趣味がなく、ストレスが発散できる場がない人は要注意です。いつ幼児退行の症状が発症してもおかしくないでしょう。

恋人や家族に甘えやすいかどうか

恋人や家族というのは、多くの人にとって気を許せる人です。そうしたごく親しい人に対して甘えたいと思うことがあるのは普通のことです。

しかしその甘え方が、食事を食べさせて欲しいとか着替えさせて欲しいといった、まるで赤ちゃんのような振る舞いであるなら、幼児退行を疑った方がいいでしょう。また、時々であれば問題ありませんが、いつも家族や恋人に甘えたいと思うような人は、幼児退行の傾向があるかもしれません。

すぐにわがままを言ってしまうかどうか

家族や恋人などの親しい人にわがままを言うことは、誰にでもあります。しかし、明らかに自分でできることをできないとわがままを言ったり、そのわがままが通用しない時に泣いたりするようなことが日常的にあるのなら、幼児退行の症状が出てると考えていいかもしれません。

わがままを言ったり、それが通らない時に泣くというのは、幼い子どもが親に対して行う特徴的な行動です。その行動を大人が無意識に日常的にしているのであれば、人に甘えたいという欲求が無意識に行動に現れていると考えられるので、幼児退行を疑うべきでしょう。

幼児退行にならないためにはストレスを溜めないことが大切

大人の幼児退行について詳しく解説しました。大人でも時には人に甘えたい、人から許されたいという、幼い子どものような思いを持つことがあります。時には恋人や家族に甘えることもあるでしょう。しかしそれが頻繁に繰り返されていたり、あまりに赤ちゃんのような行動になっていたら注意が必要です。

幼児退行の原因の多くは過度なストレスです。大人が生きていて、ストレスを完全にゼロにすることは無理ですが、減らすことは可能です。趣味に没頭したり、何も考えずにスポーツに打ち込んだりしてストレスをうまく発散させられる人はいいのですが、そうした手段を持っていない人は要注意です。

ストレスを溜めないためには、たまには甘いものをドカ食いしてもいいですし、時には少しお酒を飲み過ぎてもいいのです。幼児退行にかからないために、意識的に自分を甘やかす時間を作るようにしましょう。

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この記事のライター
masayodaisy

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